【奥田英朗】 延長戦に入りました
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【奥田英朗】 ガール
奥田英朗を立て続けに読んでばかりの私ですが、おもわず「そうそう。そうなんだよね。」といいたくなるようなことばかりが書かれています。
特にこの本は「ガール」。『30代。OL。文句ある?』というキャッチコピーの通り、会社で働くキャリアの女性の悩みが綴られています。それも、独身で、30代。会社の周りの対応が、若い女の子から、お局的な存在へ変わってくる。特別扱いは無くなり、焦りを感じ始める。いつまでも「ガール」ではいられない。そんなコトバにはならない複雑な思いが綴られています。奥田さん、本当によく女性の心理が分かっていますね・・・。
「ガール」
みるみる血の気が引いた。個室に入り、胸の動悸を抑えた。おはさん。若作り。なんて殺傷力のある言葉なのか。自分に向けられたら、ショックで一月は寝込みそうだ。
ただ、彼らを非難する気にはなれなかった。自分が二十代のときもそうだった。若者は、いつだって残酷なほどに正直だ。
「ひと回り」
そんなこともあった。あの頃は、三十歳で独身なんてエイリアンだと思っていた。二十二歳が認める同じ若者とは、せいぜい四つ上くらいまでだった。慎太郎もきっとそうだ。彼の目に映る三十女たちは、想像外の生き物だ。
なんか、心に刺さってくることばです。私も30歳。こういう世界に入ってしまうのかぁ。(すでに入っている?)と思いながら、でも、最後には心がほんわかとほどけていく。そんな小説です。
女性の深層心理を知りたい男性の方にもオススメです。
ガール奥田 英朗
おすすめ平均
清涼飲料水
ガールの深層心理を読み解いた納得エッセイ。奥田氏の眼力に敬服!
30代の女性は必読な1冊。
これこそが、奥田英朗の一番の傑作ではないか。女性の描写力の凄さにも、脱帽!
面白い!
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【奥田英朗】 町長選挙
「イン・ザ・プール」「空中ブランコ」に続くこの本。そうです。あのハチャメチャ精神科医の伊良部です。私は当初、この本は長編小説かと思っていたんですが、違いました。今までと同じく、短編集でした。でも、この本の特徴は、なんと言っても、「うん?これは実在のアノ人がテーマなんじゃないか?」と思えるのです。そんなこと書いちゃって良いのか?と思わなくも無いですが、面白いのでオッケーです。
それにしても、今回のタイトルになっている町長選挙。東京都とは名ばかりの離れ小島。人口も二千人程度の小さな島。この島で繰り広げられる町長選挙とは一体どんなものなのか・・・?さすがの伊良部もお手上げか?というびっくりな展開ですね。
でも「物事、死人が出なきゃ成功なのだ」という名言(?)とともに、伊良部が動き出す。
奥田さんの小説は、今回のような軽い小説から思いテーマの本まで、幅が広くてすきですねぇ。特に今回のシリーズは、気軽に読めて、心がほっこりと和んで・・・。ステキです。
町長選挙奥田 英朗
おすすめ平均
引き続き面白かったが
暴走というより
読みやすさバツグン!伊良部シリーズ
社会に切り込んだ本作
マンネリを解消するための変化球をどう捉えるか
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【奥田英朗】 最悪
「最悪」というと何を思い浮かべるでしょうか?
私は、地震とか火事とか、大きな借金とか、大怪我とか、そんなことですね。
タイトルから、「いったい、何が最悪なの・・・?」と戦々恐々だったのですが、
恐れていたような大災害も無ければ大怪我もありませんでした。
それでも、読み終われば「最悪だね」とつぶやいてしまいます。
主に平凡な三人の人生が、ほんのちょっとした弾みで悪いほうへ悪いほうへと転がっていく。
どれも、最初の一歩が悪いほうへ転がりだした後は、勢いをつけるかのように転がり続けます。
恐ろしいのは、三人の誰も(チンピラは別?)が普通で、良識があって共感がもててしまう。
何とかして助かって欲しいと願っても、止まらない。
落ちると分かっているのに、止まらないジェットコースターに乗せられているようです。
下請けの下請けの、小さな鉄工所の社長「川谷」は、工場の騒音で近所との軋轢を生み、
取引先からの無理な頼みや従業員との問題に頭を抱える。
銀行員の「みどり」は、組合の旅行先で支店長からセクハラを受け、
それを社内の権力闘争に利用されたり上層部からの酷い対応があったり。
パチンコやかつ上げで暮らしていたチンピラ「和也」は、ある日トルエンを盗み出したことが
きっかけで、ヤクザの怒りを買い、すぐに大金を用意しなければ殺されるような状況に立たされてしまう。
もう、鉄工所社長の「川谷」の話は、辛くて辛くて。
家族(子供)からは鉄工所を恥ずかしがられ、取引先からは1コ数円の仕事を請けるため、
無理な要求も聞かないといけない。少しでも不良品が出れば、7000円の仕事が15万もの弁償を請求される。
仕事を何とか回すため、夜遅くや土日も仕事をするが、機械を動かせば、後から立てられた隣マンションの
住人に騒音の苦情で警察を呼ばれるは、たて看板をされるは。
二人の従業員の一人は、軽い冗談のつもりで言った一言で、無断欠勤をしたり、納品に行ったまま、
行方知れずになってしまったり。
さらにはさらには、取引先からの無理押しで新しい機械を入れることになったが、銀行からの融資が、
突然おじゃんになったり・・・・。
こんな状況に追い込まれてしまったら精神がおかしくなってしまうんじゃないか?
本当に「最悪」な状況でした。
信次郎にとっていちばん辛いのは、鉄工所へ帰ることだった。
そこには金の工面がつかないタレパンがあり、加工すべき部品の山があり
騒音を非難する立看板がある。弁護士からは慰謝料を要求されている。
そして家族は途方に暮れている。
行き着くところまで行き着いた、この三人。
最後に待っているのは救いなんでしょうか?
それにしても、「サウスバウンド」「イン・ザ・プール」と、全くテイストの違う小説を書く、
この奥田英朗。スルリと読めてしまう文体、誰もが共感してしまう登場人物、気がつけば
引きずり込まれている自分を発見してしまいます。
最悪 (講談社文庫)
奥田 英朗
おすすめ平均
偶然に買ったんですが
自分には厚すぎる本だと思った が!!
物語に引き込まれ一気に読める
最悪過ぎて、読むのが辛かった
最悪というか最低ですね
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