4 月 23rd, 2008 at 11:09am |
【伊坂幸太郎】 魔王
伊坂幸太郎は私の好きな作家の一人で、文庫になっている小説はほとんど読んだし、人にもオススメもしてきました。独特の世界があって、今の時代にはぴったりな小説だし、その理解できそうで出来ない不思議な世界が好きだったのですが、珍しく?この小説は私にとってはあまり満足するものではありませんでした。好みの分かれる小説というところでしょうか?
舞台が、ファシズムに傾倒していきそうな日本で、テーマは政治。といっても、相変わらずの伊坂節で堅苦しくは無いし、さらには、超能力も登場してくる。「言いたいことを相手に言わせる能力」や、「脳溢血を相手におこさせてしまう能力」やら、「ある程度の確立なら当ててしまえる能力」などなど。
小説に描写されている、日本を引っ張っていける強力な政治的リーダーの不在。過去、何度もの期待と失望を繰り返し、無関心となってしまった群集。今の日本を的確に表現しているなぁと感じますね。ただ、そこからファシズムに傾倒するまでのもって行き方は強引過ぎるし、そこまで群集は統一された志向があるわけじゃないと思う(思いたい)。そういったところや、政治への見方が平面的だったことも、楽しんで読めなかった原因かな・・・。あくまで小説だから、単に楽しめればよいのかもしれないですが。
タイトルにある「魔王」とは・・・?最後に明らかになります。
なんとく、続きがあるような雰囲気が気になりますね。
魔王 伊坂 幸太郎
おすすめ平均
魔王とは
文庫の値段なら満足できたが
「魔王」に比べて「呼吸」がいまいち
あの心は美しかった
人間が人間を動かす時
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4 月 10th, 2008 at 10:48am |
【夢枕獏】 神々の山嶺
山岳登山の傑作のひとつ。
「なぜ、そこまでして人は山にのぼるのか?」
アマゾンのストーリー紹介より。
カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。そのカメラはジョージ・マロリーがエヴェレスト初登頂に成功したかどうか、という登攀史上最大の謎を解く可能性を秘めていた。カメラの過去を追って、深町はその男と邂逅する。羽生丈二。伝説の孤高の単独登攀者。羽生がカトマンドゥで目指すものは?柴田錬三郎賞に輝いた山岳小説の新たなる古典。
世界で最高峰のエベレスト。過去、多くの人たちが国の威信を賭けて登頂を試みてきた。すでに、エベレスト登頂は、何人もの人が成し遂げてきたし、現実的には不可能ではないのだという知識を持っている私達には、「エベレストに登頂する。そもそも山に登る。」ということがどういったことなのか?どれだけの覚悟が必要なのか?ということを突きつけられる、まるでドキュメンタリーのような小説です。よく、冬場の登山の事故のニュースが流れるが、その裏側には、実際にこの小説のようなドラマが繰り広げられているのか、と想うと切なくなります。
まるで神に挑戦するがごとくの、山にかける熱い思いを胸に秘めた羽生の一生には、男として格好いいと思います。そんな、彼の最後のシーンが、目に浮かぶようで・・・忘れられないです。
神々の山嶺〈上〉 (集英社文庫)夢枕 獏
おすすめ平均
羽生丈二は何を見つめていたのでしょうか?
目を閉じれば、サガルマータだ、ローツェだ。
息を止めてしまうほどの・・・
一昨年のベスト1!
山に登るということ。
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4 月 7th, 2008 at 7:16pm |
4 月 5th, 2008 at 8:35am |
【村上春樹】 走ることについて語るときに僕の語ること
今までは、小説といえば「宮部みゆき」といった、ストーリーのはっきりした痛快な内容が好きだったのですが、最近好きな本の種類が変わってきました。話の展開が面白い小説はもちろん面白いですが、「共感できる」とか「自分について深く考えられる」、そんな本が読んでいて心地いいです。だから、随筆とかエッセイも近頃は手を出していますね。
その代表的な作家がこの村上春樹。
小説では、何も起こらない淡々とした文章が続くのですが、知らない間にその言葉が自分の中に積もっていっているのを感じます。以前は(高校くらいのころ)、読み終わっても「ふーん。」っていう感想しか出なかったのですが、最近は、こんなにすごい作家はいない!とまで思うようになりました。思えばすごい方針転換ですよね。村上春樹小説の中毒(ハルキスト?)になってしまうのが、近頃ようやくわかるようになってきました。
そんな村上春樹氏のエッセイ。
専業作家になった頃からほとんど毎日(25年間!)ランニングを続けてきた。その間、フル・マラソンやトライアスロンのレースにも参加しつづけてきた。そんな村上春樹氏が、走ることと、どうやって向き合ってきたのかがぎっしりと詰まった最高の一冊です。
「走ること」というと、並大抵の決意では出来ない、過酷なスポーツですよね。それを個人でやろうとするとなおさら強い意思が必要そうです。
でも、本にかかれていたのは、予想を大きく裏切られるものでした。それは意思の強さの問題ではなく、それが「自分に合っていた」から。そういった、決して意地や見栄やそういった感情ではなく、単純に自分と向き合った結果として、「たまたまランニングだった」という、肩の力の抜き具合に敬服です。この本も、決して「走ることがいいことだ」というような、押し付けは一切感じられません。
この一冊から受けた感覚というのは、忘れられそうにないし、なかなか伝えることが出来無いですね。ぜひ、手にとって読んでみてください。
走ることについて語るときに僕の語ること村上 春樹
おすすめ平均
走ることをメタファとして、彼のについて書いている
やっぱりこうでなくっちゃ
身体の言葉を聴く、村上氏の創作の源泉
ムラハル教の書
小説のようなエッセイ
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4 月 2nd, 2008 at 7:06pm |
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4 月 1st, 2008 at 8:26pm |
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4 月 1st, 2008 at 8:16am |
【古川日出男】 アラビアの夜の種族
この本は、多くの本屋で平積みされていたり、オススメの本として紹介されていて、目にする機会が多くあった。ということで、「いつか読みたい」本の一つになっていたのですが、図書館で見つけたので早速読んでみることにしました。噂によると、「徹夜本」とのこと。分厚い本(文庫だと3冊)なので、「これを徹夜かぁ、うーん、楽しみ」と、期待を胸に読み始めたのです。
読み手を取り込んでしまうという、伝説の「災厄の書」。多くのものの平常心を失わせてしまうほどのその一冊の本は、行方知れずとなっていたが、迫ってくるナポレオン艦隊に対抗するため、再び手に取られる。そして、イスラムのカイロにて、夜ごと語り部によって語られるある物語。
英訳版、「The Arabian Nighbreeds」を底本にして書かれた小説なので、途中途中に注釈がはさまれています。なんて。頭書きからして、すでにだまされっぱなしでした。
最初はあまりにシンプルな昔物語の様だったので、「最後まで飽きずに読めるかな?」と不安でしたが、読み始めてみれば確かにドップリと引きずり込まれてしまいました。
とても「さっぱり」した小説とはいいがたく、「濃厚な、濃い」物語です。最後に進むにつれて、なんだか深い深い迷宮に入り込んでしまったような印象を受けました。
アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)古川 日出男
おすすめ平均
壮大なファンタジーです。
長い、、、
世界級の物語作家
ブランデー片手に読めばあ?ら不思議
壮大なる「物語」
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